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セピア色の化石ともなれ

うさぎ

Categoryオスカルの選択 1/5

  • 2015年06月23日 3

    アンドレは、パリから離れて商業都市のマルセイユにいた。軍港が近いため、貿易がさかんで仕事を得るには最適な場所だった。アンドレはマルセイユで1、2を争うローラン商会で働いていた。何とか安定した職を得て、つつがなく暮らしていけているのだが、やはりオスカルにあえない毎日は空しかった。命をかけて愛したただ一人の女性、彼女のいない生活はアンドレにとって空しさで一杯だった。オスカル、会いたい、どうしている?元...

  • 2015年06月22日 0

    「ありがとうアラン、君にそういってもらえてとてもうれしい、君は一番私に反発していたはずだ、その君からそのような言葉をかけてもらえたのが何よりのはなむけだ」オスカルはアランに笑いかけた。「隊長!どうぞお聞かせ願います!」「アラン、私は軍隊を率いる人間として失格だとわかったのだ」「私は感情が先立つ人間だ、軍の命令でも納得できない命令には従えない、軍を預かる人間は兵士の見本となるべきだ、その上官が命令に...

  • 2015年06月21日 0

    翌日、オスカルから衛兵隊の兵士全員に話があると呼び出しをした。その日、オスカルは全員の前に立ち、全ての兵士達の顔を感慨深げに眺めてみた。衛兵隊に入ったときは、女の命令など聞けるか!と豪語されたが、それが今では忠実な部下となってくれた。それなのに、今度は私が部下を裏切るのか・・・オスカルは思い切って兵士達に語った。「兵士諸君、今日集まってもらったのは、他でもない、私は今日を持って衛兵隊を除隊すること...

  • 2015年06月20日 0

    訓練の成果を見るため、ブイエ将軍が衛兵隊を訪問する日が来た。ブイエ将軍は、オスカルの父ジャルジェ将軍とは犬猿の仲でオスカルに対しても良い印象を持っていない。だから、あらくれ兵士ばかりの衛兵隊にオスカルがてこずっている様が見れると内心考えていた。しかし、予想は大きく外れた。当時の銃マスケット銃は命中率が低く、そのため銃を撃つ兵の手際の良さが肝心となる。撃ち方用意!の言葉と同時に撃鉄を起こし、薬包から...

  • 2015年06月19日 1

    その後のオスカルは執務室で泣いていたのがうそのように毅然とした態度で訓練を行った。何を言われようと軍は自分に与えられた唯一の仕事、そのためにアンドレは自分から去ったのだから・・・それからアランはオスカルへの意識が変わっただけでなく態度も変わった。オスカルの命令には忠実になり、決して逆らわぬようになった。そして、自分の班の人間はもちろん、他の班のやつらにもオスカルはアンドレがいなくなったことを苦しん...