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セピア色の化石ともなれ

うさぎ

Categoryショコラの誘惑 1/4

  • 2015年12月21日 20

    会場の客達がオスカルが現れたと騒ぎ始めたので、アンドレは急いで椅子から立ち上がり、そのままオスカルの手を取り、近くにある店の関係者用扉へと向かった。そしてその奥の店の者の休憩室に二人は飛び込んだ。幸い部屋には誰もおらず、アンドレは急いでドアを閉めて鍵をかけた。そして次の瞬間思わずアンドレはオスカルを思い切り抱きしめてしまった。「オスカル!」「本当にオスカルなのか?俺はまた夢を見ているんじゃないだろ...

  • 2015年12月20日 11

    アンドレの横にはマリアンヌが相変わらず並んで座っていた。そしてまだ二人は会話の途中だった。「貴方は紳士なのね、いいわ、でも寂しいときには声をかけて」「慰めてあげるから」「わかった、ありがとう」そんな会話の間にショーの時間が来た。カールがピアノに向かってきて席に座り鍵盤を鳴らし曲を奏ではじめた。その曲は・・オスカルの映画の主題歌「Adesso e Fortuna~炎と永遠」アンドレは曲を聴いたとたん酔いがさめる思い...

  • 2015年12月19日 8

    「慰める?」「そうよ、私慰めるのは得意なの」しかしアンドレはマリアンヌの金髪で蒼い瞳を見ながら「・・やめといたほうがいい・・・君までオスカルに見えてきた」「まだ失恋した彼女に操を立ててるの?」「そんなつもりはないよ、しかし君をオスカルの変わりにするのは失礼だ」それに、オスカルとの思い出まで汚すことになる・・・これは俺が一人の女性をこんなにも深く愛した証拠俺のオスカルへの想い、これだけは誰にも奪わせ...

  • 2015年12月18日 2

    オスカルはフランスに戻りようやく完成した映画が上映されてからも忙しい日々を送っていた。「エステル、今日の予定は映画のスポンサーが開くパーティーに出席するだけなのだな?」「そうだけど、何か他に用事でもあるの?」「行きたいところがある、だから早めに切り上げてもいいだろうか?」スポンサーの主催するパーティーだから最後までいたほうが覚えが良いに決まっているからエステルとしては返事に悩む。だがオスカルは珍し...

  • 2015年12月17日 4

    アンドレはアルバイト先のバー「セラヴィ」にいた。ピアノを前にして想うのはオスカルのこと。映画の中のオスカルとアンソニーとのキスシーンが頭から離れない。これからも彼女が女優である限り、あのようなラブシーンは何度でもあるだろう。今日はどうしても歌う気持ちになれない。・・・「カール、演奏を代わってくれ!今日は飲みたい気分なんだ!」アンドレはピアノから離れて客席のテーブルに移動した。カールと呼ばれた男性は...