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セピア色の化石ともなれ

うさぎ

Categoryリトルレディの恋 1/2

  • 2016年10月26日 3

    その人は俺が寂しいときには必ず目の前に現れる不思議な人だ、俺とその女性とは仲良しになり、遊んだり勉強したりして一緒に過ごした。俺よりずっと年上なのにかけっこや木登りが好きで俺を振り回すいたずら好きな人でもあったが、根は優しくいつも俺のことを気にかけてくれていた。森の中を彼女と手を繋いで歩くときが俺にとって何よりの喜びだった。だってその人は俺に優しく微笑みかけてくる、それはどれだけ俺のことを大事に思...

  • 2016年10月25日 3

    次の日、二人は馬に乗って遠乗りに出かけた。オスカルに遅れないようにアンドレは軽快に馬を走らせる。オスカルはアンドレの上達振りに驚いた。かなり頑張って練習したんだ、私と遠乗りに行くために・・・そう考えるとうれしくて心が弾んだ。オスカルの秘密の場所に続く獣道に出てきた。「ここを入っていくのだ」そこは幾分道が細くなるので、馬から降りて歩いていく。やがて野いちごが実る場所についた。緑の景色に野いちごの紅い...

  • 2016年10月24日 5

    しばらく一人で泣いた後、もう帰ろうと立ち上がった。いつもこうして一人で耐えてきたのだから、きっとこれからもやっていける・・・少し落ち着いた、哀しみは消えなくとも・・・それでも・・・一人ぼっちは慣れている。再び馬に乗り込み屋敷に向かって馬を走らせた。もう夕暮れだ、少し長居してしまった・・、まだアンドレは小説を書いているだろう。やがてジュベルの屋敷が見えてきた。だが、門の前に誰か立っているではないか?...

  • 2016年10月23日 1

    オスカルの献身的な看護の甲斐あって、アンドレの怪我は日増しによくなっていった。もう寝ている必要もなくなり、遅れた分を取り戻そうと作家としての仕事にいそしむようになった。起き上がって自室で机に向かって熱心に創作活動をする。まだ足は完全ではないものの、自分で立って歩ける、松葉杖つきだが。「アンドレ、部屋から出るときは私が車椅子を押してやるというのに」オスカルがつまらなそうにいった。「いつまでも車椅子に...

  • 2016年10月22日 4

    オスカルはアンドレが足の怪我で動けなくなってから毎夜、アンドレに本を読んで聞かせるようになった。アンドレはベッドに横になってばかりで夜眠れないだろうから眠れるよう本を読んでやるとオスカルが言い出したのだ。アンドレとしては大人の自分が子供のオスカルに本を読んでもらうなど妙な気分だが、オスカルは張り切っているし。それに自分の本を改めてじっくり読んで聞かせてもらうと良いところも悪いところもわかるものだと...