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セピア色の化石ともなれ

うさぎ

Archive2016年02月 1/3

  • 2016年02月29日 13

    結婚式が始まった。オスカルはバージンロードをジャルジェ卿の腕に引かれ歩いていく。祭壇の前にアンドレがこちらを向いてたたずみ、オスカルを待っている。彼のすぐ側まできたら、父の腕から離れ、彼の横の立つアンドレはオスカルのウエディングドレス姿を見つめ「オスカル、綺麗だよ」と優しく声をかけた。オスカルは恥ずかしそうに小さくうなづいた。教会の神父が誓いの言葉を言った「アンドレ・グランディエ、あなたはオスカル...

  • 2016年02月28日 4

    歌手アンドレ・グランディエが女優オスカル・フランソワと正式に婚約したと発表された。雑誌スヴ二ールの記事では「二人は以前から付き合っていたがオスカルが女優なためスキャンダルを避けるためアンドレはアーティストの地位を確立するまで他人でいようと約束していた。しかし、アンドレが人気が出た後もお互いの心は結ばれていて、クリスマスコンサートでは「オスカル」と彼女の名前をタイトルにした曲を発表し、そのあまりの彼...

  • 2016年02月27日 12

    ヴィオレッタは12歳になったばかりの少女だった、デュボワ家は以前からジャルジェ家とは親しくしている間柄で、娘のヴィオレッタも顔なじみだ。そしてヴィオレッタは女優オスカル・フランソワのファンでもあった。ヴィオレッタは興奮冷めやらぬ様子でいきなりまくし立てた。「オスカル様のお婿さんを決めるパーティーだと聞いてもしかして!と思ってたけど、やっぱりアンドレは来たわ!」「おじ様私ねアンドレのファンですの!彼...

  • 2016年02月26日 2

    そしてパーティーが開かれる時間になった。次々と屋敷に集まる客人達。オスカルに求婚する若者達を筆頭に外国の貴族や財界の大物、政治家など国の著名人ばかりが集められた。オーケストラも呼んで生演奏が鳴り、豪華な料理もシャンパンも用意されて後取り娘の婿選びにはふさわしい豪勢なパーティーだった。オスカルは会場でアンドレを待っていたが、オスカルに求婚する目的で集まった男性達がオスカルの周りに集まってしまった。「...

  • 2016年02月25日 5

    パーティー当日になった。オスカルはパーティーに備えてメイド達に手伝ってもらい、ドレスを着て美しく装った。表向きは求婚者達のためだが、本当は誰よりも愛する彼のために。・・・すっかり美しく仕上がり、手伝ったメイド達もため息が出るほど見惚れていた。「素晴らしいですわオスカル様、すっかり女性らしくなって、しかもますます美しくなられて、」「本当に・・・オスカル様に選ばれる殿方は幸せ物ですよ、こんな美しいお嬢...

  • 2016年02月24日 4

    その夜約束どおりアンドレから連絡が来た。オスカルは急いで父が婿選びのパーティーを開くつもりなのだと伝えた。アンドレも急な話に驚いてしまったが、このまま手をこまねいているわけには行かない。「わかった・・・その婿選びのパーティーに俺も参加する・・」「アンドレ・・・父はお前が婿に立候補したところで認める気は無いんだ・・」「わかっているよ・・それでもお前をみすみす他の求婚者に渡すわけには行かない」「お前の...

  • 2016年02月23日 4

    愛し合った後、私達二人はベッドの上でひとしきり互いを見つめ合った。互いの手を握りしめながら、離れがたい気持ちのまま、ただ見つめあっていた。・・・はじめて愛を確かめ合ったのだから、何だか恥ずかしくてたまらない・・・でも、何だろう?とても幸せな気分なのだ。彼が私に笑顔を向けて見つめてくれている。それが改めて私は彼のものになったのだと実感して幸福を感じるやがてアンドレは口を開いた。「アランは知っていたん...

  • 2016年02月22日 3

    今夜私はお前のものになる・・・いつかはそうなるとは思っていたがこんなに急にその日が来るとは思わなかった。だけど・・・離れていた時間を取り戻したい・・・お前の腕に抱かれる感触と胸のぬくもりを私だけのものだと実感したい・・・その誘惑に私は耐え切れず思わずお前の強引な言葉にうなずいてしまった。もう二人の間に言葉はいらなかった、互いの気持ちを確認しあったのだからホテルの最上階の部屋 大きな窓に映る街のネオ...

  • 2016年02月21日 3

    「だから・・・そのまま海の底にこの身を投じようかと・・そうすればお前を失ったこの悲しみも消えるかと考えてしまった。・・」「オスカル・・・まさかお前・・?」「私はお前の愛を失ったことを嘆きこの世から去ろうとしてしまった・・」その時! 突然ビシッと音が鳴りオスカルの頬に痛みが走った。オスカルは突然の頬の痛みに驚いて、アンドレを見たが頬を打った当人であるアンドレはこれまで見せたことが無い怒りと悲しみの顔だ...

  • 2016年02月20日 0

    アンドレとオスカルの二人はホテルの最上階の部屋にいた。公園で会えた二人はそのままホテルに直行した。もうすっかり日が暮れて窓の外は夜の景色だ。オスカルは窓の外の景色を眺めていた。空には星が見えるが、それよりも眼下に見えるネオンの夜景のほうがキラキラと輝いて見える。この景色は、以前アンドレが連れて行ってくれた山頂遊園地の夜景のようだ。あの時は、こんな日が来るなど思いもしなかった。こんなに想いを捧げる相...