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うさぎ

オスカルの選択21

翌日、オスカルから衛兵隊の兵士全員に話があると呼び出しをした。

その日、オスカルは全員の前に立ち、全ての兵士達の顔を感慨深げに眺めてみた。

衛兵隊に入ったときは、女の命令など聞けるか!と豪語されたが、それが今では忠実な部下となってくれた。

それなのに、今度は私が部下を裏切るのか・・・

オスカルは思い切って兵士達に語った。

「兵士諸君、今日集まってもらったのは、他でもない、私は今日を持って衛兵隊を除隊することになった」

兵士全員は、この呼び出しは何事かと考えていたが、まさかオスカルが衛兵隊を辞めるなど考えてもいなかった事実であり、そこにいるものは全て驚愕した。

「何故ですか?」

「突然やめるなど納得できません!」

皆、納得できないと思う意見ばかりが飛び出した。

「理由は・・・私は諸君の隊長としてふさわしくないからだ」

「諸君も知ってのとおり、私は女だ、以前みんなが言ったとおり、女は軍隊の隊長なんぞするべきではない。」

「それがよくわかったのだ、だから自ら尻尾を巻いて逃げることにした、それが理由だ」

それだけ言うとオスカルは兵士皆に対して深ぶかと頭を下げた。

「わがままだとわかってはいるが何も聞かずに了承してほしい・・・」

貴族で将軍の娘で、准将の位まで持つオスカルが平民の衛兵隊の兵士達に頭を下げる、これには兵士全員が何もいえなくなった。

これまで、自分たちからどのように扱われても何を言われても逃げ出すことの無かった彼女がようやく信頼を勝ち得ようとしたときやめるという。

誰もオスカルの心理を読み解くことはできなかった。

「今まで本当にありがとう、そして・・・さようなら・・・」

そういって、オスカルは立ち去った、振り向きもせず。

さらば、衛兵隊、私の軍人としての最後の場所、私の全てをかけて鍛え上げた自慢の兵士達よ、君達は今後どのような道を選んでいくのだろう、人生のどんな選択を行うのか。・・・

これで悔いは無い。

オスカルは自室で一人私物の整理をしていた。

こことも今日でお別れか・・・

整理を終えて、立ち去ろうとしたとき、ノックの音がした。

「隊長、よろしいでしょうか?」

アランの声だった。

「アランか、入れ」

アランは部屋に入り、敬礼した。

「隊長!兵士を代表してまいりました、何故軍を去るのか詳しくお聞かせ願います!」

「皆心配しているのです!やめないでほしいと思っています、それは私も同じ意見です。どうか納得のいく理由をお聞かせください!」
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Posted byうさぎ

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