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うさぎ

ロザリーの夢①

アンドレと私は今親公認の恋人同士である。

私と彼は両親が再婚して義理の兄妹の関係だが、お互いの気持ちを確認しあい無事恋人同士となった。

思えばここまでくるのには苦労の連続であった。

アンドレは失明が原因で私の前からいなくなり

ようやく彼を取り戻したと思えば次には私の見合い騒動。

しかし、苦労の甲斐があって、ようやくラブラブの関係が築けたのだ!

実はこうなるのは当然の結果だった、だって私とアンドレは前世からの恋人同士なのだ。

現在私はアンドレの眼を治すために医師の道を志している。

アンドレといえば、システムエンジニアを目指して頑張って勉強している。

お互い忙しい身の上だが、出来るだけ一緒の時間を持つようにはしている。

大学から帰ってくれば必ずどちらかの部屋で一緒にすごす。

この時間は私にとって最も幸福で癒される時間だ、だって私たちは愛し合ってるのだ!

今日も私の部屋に彼は来てくれた。

「オスカル、入っていいか?」

「アンドレ遅かったな待っていたぞ」

アンドレは入ってくるなり私を抱きしめて口付けしてくれる。

そして「寂しかったか?」と聞いてくる

私は「寂しかった」と答えると再び熱い口付けが再開される。

ああ、幸せだ。・・・

そしてソファーに二人で座って私はお前の肩に頭を寄せる。

お前は私の肩を抱きながら、今日あったことを話するのだが、途中で口付けもしてくれる。

話している間は手も握りあっている。

アンドレは自分が眼が見えないので私をあまり縛り付けてはいけないと今でも思っているので、それ以上のことはめったに求めては来ないが!

私は彼以外の男は眼中に無いので、かまわないのだが彼は私を何より大事にしようとしてくれる。

その気持ちはうれしいが、私としてはいささか不満ではある。

だから・・・この夏に計画を立てたのだ。

「アンドレ、この夏は二人で我が家の別荘に出かけないか?」

「別荘か久しぶりだな、お前と小さい頃はよく別荘で遊んだよな」

「そうだな、いつも追いかけっこして遊んだな、勉強ばかりでなく、たまには遊びに行くのも悪くないだろう、良い空気もすえるぞ」

「わかった、二人で出かけよう」

やった!これで二人の甘い休日を過ごせる!ばんざーい!


のはずだったのだ。

それなのに、

「オスカルあんたんち別荘持っていて、今度休みに行くんだって?」とジャンヌが大学で聞いてきた。

「何処で聞いたんだ?」私は何か嫌な予感がしてぎくりとした。

「ロザリーがあんたに夏の予定を聞いたら、アンドレと二人で別荘に行くって言ってたって聞いたのよ」

そういえば、ロザリーから連絡があって、夏の休みには何処かご一緒しましょう、といわれて、アンドレと別荘で過ごすから駄目だ、と返事したな。

ロザリーとジャンヌは双子の姉妹だから、ばれる筈だ。

「以前ロザリーが行ったんですってね!それはステキな別荘で部屋数もかなりあるって聞いたわ、だからあたしも行ったげる!」

いきなりのジャンヌの提案に驚いてしまった。

「何でジャンヌお前が勝手についてくるのだ?」

「だって~、あたしはオスカルあんたとアンドレの仲が危機を迎えたとき間を取り持った、いわば愛のキューピットよ、そのあたしにお礼は?オ・ス・カ・ル」

くそ~、以前私の見合い騒動のとき、ジャンヌにはいささかお世話になったのだ、しかしせっかくアンドレと二人きりで行く予定が・・・

「そ、そんなことは知らん!お前はニコラスとすごせばいいだろう!」

その後もしつこいジャンヌを振り切って、私は家に戻った。


家に帰るとアンドレが

「お帰りオスカル、実はベルナールが来ているんだ、お前に話があるらしい」

「ベルナール?それもお前ではなく、私にか?」

ベルナールとはロザリーの彼氏だ、もう二年くらい付き合っている。

ベルナールは私の部屋で待っていた。

「ベルナール久しぶりだな」

「ああ・・・久しぶり・・・」何故か落ち込んでいる雰囲気だ。

「私に何か話があるとか?」

「ああ、そうだ・・・」

「早く言えよ」

「ロザリーに別れたいといわれた・・・」

「え、何だって?」

「だから! ロザリーに別れを切り出されたんだ!」

「そんなバカな!お前とロザリーはあんなに仲が良かったではないか!」

「ロザリーには俺と出会う前から好きな人がいたんだそうだ、その人のことがまだ忘れられないのがわかったんだと言われた」

「ロザリーに好きな人?高校のときからの付き合いだがそんな人の話は利いたことが無いぞ?」

「お前だよ!」

「ハア?」

「ロザリーの好きな人ってオスカルお前なんだよ!」


「お前初めてロザリーと出会ったときいじめられてたのを助けてやったんだってな、ロザリーは何てステキな王子様みたいな人って思ったって、おまけにその時点ではロザリーはお前のことを男だと思ってたんだよ!」

「しっしかし!同じクラスになり、私を女だと認識していたぞ!」

「そうだよ、でももう恋心は育っていて、お前を女だと知った後でもあきらめられなかったそうだ」

しかし、おかしいな?ロザリーは以前私がアンドレのことで悩んでたとき、励ましてくれたものだが?

「ともかくお前が俺の恋のライバルなんだ、オスカルお前の気持ちはどうなんだ?」

「何で私の気持ちが必要なんだ?」

「お前はロザリーとくっつく気があるのかって聞いてるんだよ!」

ベルナールはよほどロザリーに振られたのがショックなのか冷静さを欠いているようだ。

「そんな気持ちがあるはず無いだろう、私とロザリーは女同士なのだし、第一私にはアンドレという将来を誓い合った恋人もいる」

「本当だな!では俺とロザリーが再び付き合えるよう協力してくれ!」

「何で私が?それはお前が努力してロザリーの心を再びつかむしか方法は無いぞ」

「ロザリーはお前をあきらめ切れなかったのが俺と別れた原因だ、お前には協力する義務がある」

なんという身勝手な発想だ!

「ロザリーから聞いたがお前アンドレと休みには別荘へ行くんだってな、俺とロザリーも便乗させてくれ」

「お前に断られてロザリーは落ち込んでたから、オスカルお前が誘ったら喜んで来るはずだ、お前はロザリーの前でアンドレと仲良くしてたらお前はやはり女だったんだ、しかも恋人までいるのが実感したらあきらめるだろう」

「何でそこまで協力する義務がある!私達のプライベートの邪魔をするんじゃない!」

あまりに身勝手なベルナールに私は腹が立ってしまった。

「忘れたのか?オスカル、以前アンドレがいなくなったとき、アンドレがお前に惚れてるのを教えてやったのは俺だ、それでお前達は上手く行ったんだ、そのお返しをしてもらう!」

こいつめ、だが、世話になったのは本当だ、それに・・・ロザリーのことが気になる、まさかロザリーが私を好きだっただなんて。

その後ベルナールの必死の説得で結局ついてくることを了承せざるを得なくなってしまった。

だが、さすがに一週間の予定全部を協力するのは嫌だと粘り、4日間だけ別荘で協力することにした。

ようやくベルナールは重い腰を上げて帰って行った。

「ベルナールの話はなんだったんだ?」アンドレが心配して聞いてきた。

私はベルナールから聞いた話をアンドレにした。

「そうか、そういえばロザリーは俺がまだ眼が見えてたときに、お前が俺と話すのを嫌そうな顔で見ていたな、そういうことだったのか」

「それよりアンドレ二人きりで出かける予定だったのに、ロザリーとベルナールが便乗することになってしまった」

「残念だが仕方ないさ、それに4日間だけという条件付だから、後は二人きりで過ごせる」

アンドレはそういって私の肩を抱き寄せた。

「そうだな、それだけが楽しみだ」
私は今の状態で唯一安心できる彼の胸の中でそう答えた。
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うさぎ
Posted byうさぎ

Comments 7

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2015/10/03 (Sat) 21:02

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2015/10/03 (Sat) 21:45

うさぎ

Re: タイトルなし

H様お久しぶりです。

今回は平和な話であることは間違いないです。

コネタのような話ですからドキドキハラハラ出来ないかもしれません。

ロザリーのオスカル様への想いって大きいですから、無視できなかったです。

2015/10/03 (Sat) 23:38

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2015/10/03 (Sat) 23:39

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2015/10/04 (Sun) 00:02

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2015/10/04 (Sun) 01:24

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2015/10/04 (Sun) 08:37