ショコラの涙⑤
アンドレのライブコンサートが終わった。
観客は盛大な拍手を彼に送った。
アンドレの甘いマスク目当ての二人の女性達も涙を流さんばかりに感動して拍手を送っていた。
そして「すごい感動したわ、彼は姿かたちだけでなく、最高のアーティスト!」と片方の女子高生が興奮気味に語ると
「本当ね、何だろう?悲しい歌のときは、こちらまで切なくなってくる、そして明るい歌のときは、心がスキップするみたいにはずんでくるの、彼の心がこちらに伝わってくる、こんな心に染みる歌は初めて!」ともう片方の女子校生も感動を禁じえないのだった。
もう二人はアンドレの歌に魅入られていた、やはり彼の歌は全ての人に魔法をかけてしまうのだ。
そして舞台の上のアンドレは「ありがとうございました」と何度も観客に礼を述べた。
アンコールの声が何度も起こり、そのたびに望みの曲を歌っていく、観客が帰るときには、一人ひとりと握手をしてお礼の言葉を述べる、観客と歌い手が心通わせるような素敵なライブコンサートになった。
オスカルは愛する人のコンサートの成功に拍手を送りながら涙が流れて仕方なかった。
何度もおめでとうと心の中で送りながら感動せずにはおられない気持ちで一杯になったのだ。
オスカルはコンサート会場から出て、アンドレとの待ち合わせの公園に行き、一人彼を待っていた。
コンサートでの興奮に胸を高鳴らせながら彼を待つオスカルは幸せだった。
そしてしばらくしてアンドレがやってきた。
「オスカル待たせたな、スタッフやバンド仲間に飲み会に誘われてしまい、逃げるのに苦労したよ」
「いいのか?私などと会うために断ってしまって、お前の演奏を支えてくれる大事な人たちなのに」
オスカルも映画の世界で周りを支えてくれる人の大切さは十分理解していた。
「確かに俺を支えてくれる大事なスタッフ達だ、けど今日だけは初めてのコンサートの余韻をお前と分かち合いたかった、」
「お前は俺の一番大事な人だから」
アンドレの言葉にオスカルは改めて彼が自分を大事に思ってくれる、その気持ちに胸が熱くなった。
そしてコンサートでのこの感動をアンドレに伝えたい気持ちになった。
「アンドレ・・・今日の演奏は特に素晴らしかった・・・いつもより・・ずっと、良かったぞ」
「私の隣の女子高生など最初はお前の顔目当てだったのに最後は歌そのものを褒めていた」
「私も、聴いていて・・・なんだか感動して・・・何でだろう・・・涙が出て止まらないんだ」オスカルはアンドレの演奏の姿を思い出して再び泣いてしまった。
「うれしいよ、オスカルお前にそういって褒められるのが一番うれしい、お前が俺の歌を愛してくれる、それが俺の歌うエネルギーの源だ」
アンドレにとってオスカルの言葉は何よりの褒美だ。
「だが、そのたびに泣かれて困るけどな、意外とお前泣き虫だし」
そういってオスカルの涙をアンドレはハンカチでふいてやった。
「お前が泣かせるんだ、」とオスカルはすねたように言う。
「だけど、これはお前が心を開いてくれる証拠なんだよな、お前とは出会って一年も経っていないが、お前が他人に早々心を開ける人間でないのはわかる、それが俺にだけははじめから悩みを打ち明けてくれたり、頼ってくれた」
「多分俺達は前世も同じように互いを必要として生きていたんだ」
「アンドレ・・・お前は運命論者か?」
「お前とこうして過ごすようになってから運命を感じるようになった・・」
「もしかして前世もお前と出会っていて愛し合っていた、そんな気がするんだ・・」
「だから俺達はいずれ結ばれる運命だってことだ」アンドレはオスカルの肩を抱きながら言った。
こうして少しずつ二人で夢を叶えていければ・・・
歌で生計を得ることは簡単なことではない、だけどオスカルが側にいてくれれば何でもできる。
彼といるとこんなに幸せを感じる
彼は私に優しくていつも暖かく包んでくれる、彼の側にいると心地いいんだ。・・
だけど、いや、だからこそ不安になる、この幸せが突然消えてしまいそうで・・
アンドレがいなくなったらなんて考えたくも無いが、どうしても私達の愛には困難が付きまとっているような気がして。・・・
観客は盛大な拍手を彼に送った。
アンドレの甘いマスク目当ての二人の女性達も涙を流さんばかりに感動して拍手を送っていた。
そして「すごい感動したわ、彼は姿かたちだけでなく、最高のアーティスト!」と片方の女子高生が興奮気味に語ると
「本当ね、何だろう?悲しい歌のときは、こちらまで切なくなってくる、そして明るい歌のときは、心がスキップするみたいにはずんでくるの、彼の心がこちらに伝わってくる、こんな心に染みる歌は初めて!」ともう片方の女子校生も感動を禁じえないのだった。
もう二人はアンドレの歌に魅入られていた、やはり彼の歌は全ての人に魔法をかけてしまうのだ。
そして舞台の上のアンドレは「ありがとうございました」と何度も観客に礼を述べた。
アンコールの声が何度も起こり、そのたびに望みの曲を歌っていく、観客が帰るときには、一人ひとりと握手をしてお礼の言葉を述べる、観客と歌い手が心通わせるような素敵なライブコンサートになった。
オスカルは愛する人のコンサートの成功に拍手を送りながら涙が流れて仕方なかった。
何度もおめでとうと心の中で送りながら感動せずにはおられない気持ちで一杯になったのだ。
オスカルはコンサート会場から出て、アンドレとの待ち合わせの公園に行き、一人彼を待っていた。
コンサートでの興奮に胸を高鳴らせながら彼を待つオスカルは幸せだった。
そしてしばらくしてアンドレがやってきた。
「オスカル待たせたな、スタッフやバンド仲間に飲み会に誘われてしまい、逃げるのに苦労したよ」
「いいのか?私などと会うために断ってしまって、お前の演奏を支えてくれる大事な人たちなのに」
オスカルも映画の世界で周りを支えてくれる人の大切さは十分理解していた。
「確かに俺を支えてくれる大事なスタッフ達だ、けど今日だけは初めてのコンサートの余韻をお前と分かち合いたかった、」
「お前は俺の一番大事な人だから」
アンドレの言葉にオスカルは改めて彼が自分を大事に思ってくれる、その気持ちに胸が熱くなった。
そしてコンサートでのこの感動をアンドレに伝えたい気持ちになった。
「アンドレ・・・今日の演奏は特に素晴らしかった・・・いつもより・・ずっと、良かったぞ」
「私の隣の女子高生など最初はお前の顔目当てだったのに最後は歌そのものを褒めていた」
「私も、聴いていて・・・なんだか感動して・・・何でだろう・・・涙が出て止まらないんだ」オスカルはアンドレの演奏の姿を思い出して再び泣いてしまった。
「うれしいよ、オスカルお前にそういって褒められるのが一番うれしい、お前が俺の歌を愛してくれる、それが俺の歌うエネルギーの源だ」
アンドレにとってオスカルの言葉は何よりの褒美だ。
「だが、そのたびに泣かれて困るけどな、意外とお前泣き虫だし」
そういってオスカルの涙をアンドレはハンカチでふいてやった。
「お前が泣かせるんだ、」とオスカルはすねたように言う。
「だけど、これはお前が心を開いてくれる証拠なんだよな、お前とは出会って一年も経っていないが、お前が他人に早々心を開ける人間でないのはわかる、それが俺にだけははじめから悩みを打ち明けてくれたり、頼ってくれた」
「多分俺達は前世も同じように互いを必要として生きていたんだ」
「アンドレ・・・お前は運命論者か?」
「お前とこうして過ごすようになってから運命を感じるようになった・・」
「もしかして前世もお前と出会っていて愛し合っていた、そんな気がするんだ・・」
「だから俺達はいずれ結ばれる運命だってことだ」アンドレはオスカルの肩を抱きながら言った。
こうして少しずつ二人で夢を叶えていければ・・・
歌で生計を得ることは簡単なことではない、だけどオスカルが側にいてくれれば何でもできる。
彼といるとこんなに幸せを感じる
彼は私に優しくていつも暖かく包んでくれる、彼の側にいると心地いいんだ。・・
だけど、いや、だからこそ不安になる、この幸せが突然消えてしまいそうで・・
アンドレがいなくなったらなんて考えたくも無いが、どうしても私達の愛には困難が付きまとっているような気がして。・・・
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