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異世界の恋人④

シュバリエが決められたルートを歩いていくと、街に住む人々が「オスカル様のシュバリエがお通りだわ」「オスカル様ごきげんようございます」「オスカル様だ、かっこいい!」と大人から子供まで呼びかけてくるのだ。

「オスカル、君はいったい?」

「さあ、もうすぐ付くぞ、用意はいいか?」

そういったかと思うとハッチが開き、オスカルはシートベルトをはずして外へ飛び出した。

そこは城の玄関ではなく、バルコニーにあたる場所だ。

まるで飛ぶようにかろやかに飛び出していった、慣れているのだろうが危ないやつだ、ひやひやしながらアンドレも同じように外へ出た。

「オスカル、またバルコニーからの帰還か」

誰か男がオスカルの前に立っていた。

「兄上、ただいま帰りました」

「危ないと何度いったら聞くのだ、・・・そちらは、オスカル?」

「ああ・こちらはアンドレ・グランディエ少尉、兄上彼は何と別の世界からの客人ですぞ!」

「何を言っている?」

「あの、本当なんです、彼女に助けられて助かりました」

「どうやら、詳しく説明してもらわねば理解できないようだ、中に入ってから聞かせてもらおう」

そして城の中に入り、アンドレは驚愕した。

まるで18世紀の貴族の時代のようなつくりなのだ。

絵画が飾られ、彫刻が施された壁や柱、まぶしいほど輝いているシャンデリアが天上につるされている。

地球では博物館でもめったにお目にかかれない豪華な芸術品ばかりだ。

アンドレは数々ある部屋のひとつの客間に通された。

そこで落ち着いたところでオスカルが話を切り出した。

「アンドレ、こちらは私の兄でこの王国の王でもあるヴィクトル・ジェローデル、そして私が妹のオスカル・フランソワだ」

「王!王様だって!そんな偉い方なのか!そ、それにオスカル君が皇女様?」

「そうだ、アンドレ君、妹はこのようにじゃじゃ馬だから、皇女に見られなくて困るのですよ」ヴィクトルは、苦笑しながらそういった。

皇女だったのか・・・それで街の人があんなに・・・

「兄上、私の話はそのくらいで良いでしょう、それよりアンドレの話を進めましょう!」

アンドレは自分が何処からどのようにして、この世界のグラントにたどり着いたのか克明に説明した。

最初、ヴィクトルには信じがたい話であったが、妹のオスカルが実際にブラックホールから彼が機体とともに出現するのを見たとあっては、信じるしか無い。・・・

「話はわかりました、しかし、貴方の待遇をどうしたものか、貴族や大臣がオルトロスのスパイだと危険視する可能性が高い・・・」

「兄上!アンドレは私の客人ということにしてください!実際に彼の出現を直接見たものとして、彼をスパイとは私には思えません、そして私が側にいて監視するといって近くにつけておけばよろしいのです」

「しかし、お前は皇女なのだぞ、そのお前を危険にさらすのかと疑問を持たれる」

「お忘れですか兄上、私はこのとおりじゃじゃ馬で奇姫と呼ばれております、また風変わりな姫の遊びだと彼らは思うでしょう、それに私が殺されたとしても都合がいい、と思うかもしれませぬ」

「殺されてもいいなんて!どういうことだ!?」アンドレは思わず話に入ってしまった!

「オスカル!めったなことをいうのでは無い!」

「兄上申し訳ありません、アンドレ気にするなただの冗談だ・・・」

ともかく、オスカルのいうとおり、アンドレは客人待遇で、フェンリルの国王ヴィクトルに迎えられた。

ただし、行動するときはオスカルが同伴との条件付で。
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