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うさぎ

その後の婚約者殿⑯

貴方の愛が欲しい、クリスティーヌの告白にアンドレは戸惑いを見せた。

クリスティーヌが俺を・・

「クリスティーヌ・・君は・・?」

まさかとは思ったが、やはりオスカルの言ったことは当たっていたのか。・・

アンドレの驚く様子にクリスティーヌは哀しそうに話した。

「やはり気づいてくれなかったのね、私の気持ちを」

「私は幼い頃から貴方だけを想っていたのに」


貴方だけをずっと・・

『アンドレ、どこへ行くの?そんなにおめかしして』

『夜会に出るのが許されたんだ、だからもう大人だって認められたってことだよ』

アンドレが夜会に出る、彼は誰と踊るのだろう、私も彼と夜会に出て踊ることが出来たらどんなに素敵かしら

『私も夜会に出たいわ、アンドレ私も一緒に連れて行って』

『駄目だよ、クリスティーヌはまだ子供なんだから』

『それじゃあ 、いつになれば連れて行ってくれるの?』

『そうだな、君が社交界にデビューした大人のレディーになれば連れて行ってあげるよ』

私が誰もが眼を見張るようなレディーになればアンドレ貴方は振り向いてくれるの?

私を愛してくれるの?


「父であるグレゴリー侯爵からパリに来るように言われたとき、私はルシェル村を離れたくはなかった。」

「だってここには貴方がいるから・・・」

「でもパリに行って社交界デビューして洗練された女性になれば、そしたら貴方は振り向いてくれるかもしれない。

幼馴染や妹としてでなく、一人の女性として貴方の前に立つためにパリに行った。」

「パリでは、父や母に何度も貴族のご子息との縁談を進められたけど私は断り続けたわ」

「だって私の心の中にはアンドレ貴方がいたから」

「そして私の頑固さに両親も折れて好きなようにしていいって許しが出て、この村に戻ってきた」

「そしたら貴方はオスカル様に求婚したと聞いたわ、それを聞いたとき、どれだけショックだったか!・・」


幼い頃から俺を想っていてくれたというクリスティーヌ・・

だがその想いに答えられるわけもない・・

「クリスティーヌ、君の気持ちはありがたいと思うよ、けど俺にはオスカルが・・」


アンドレの言葉にも耳を貸さずにクリスティーヌは必死になって話し続けた。

「わかっているわ、だけど、オスカル様は父親であるジャルジェ伯爵の許しが出てないと聞いたわ」

「だから貴方達は正式な婚約者ではないはず」

「それに貴方は昔からワイン農家を大きくする夢を持っていた、そのために貴族のオスカル様に求婚したのでしょう?」


クリスティーヌは、俺のオスカルへの求婚は貴族の称号目当てだと・・!


「でもオスカル様は勘当中の身、私なら貴方の望みが叶うのよ」

「オスカル様が貴方を愛しているのはわかっているわ、だからこそ伯爵に反対されても貴方の許にいるのでしょう」

「だけどお願いアンドレ私を選んで、私はずっと貴方だけを愛してたのよ!」

こんなにも長い時を、貴方だけを想って・・

涙ながらにアンドレからの愛を欲するクリスティーヌ

その様子にアンドレは心が痛んだ。

クリスティーヌが・・

こんなにも長い間俺を想っていてくれたなんて・・


アンドレは自分の気持ちをクリスティーヌに告げようとした。


「君は、誤解しているんだ」

「俺はオスカルに貴族の身分目当てで求婚したのではない」

「愛しているから結婚を申し込んだんだ」

だが、クリスティーヌは信じようとはしない。

「嘘よ、だって・・・」

「だってそんなはずないわ!」

「貴方は子供の頃から今までルシェル村でだけ暮らしてきた!オスカル様と出逢ったのは求婚してからのはず!」

「貴方は自分のために屋敷を出たオスカル様に同情したのよ、そうなんでしょう?」

クリスティーヌは必死になってアンドレの言葉を否定した。

「私ならオスカル様よりもワイン農園主の妻にふさわしくなってみせる」

「毎日貴方のために裁縫をして料理を作り、屋敷を守り貴方に尽くすから・・」

「だからお願い、オスカル様ではなく私を選んで」

「愛しているのよ貴方を・・」

クリスティーヌは、自分の心のうちをさらけだして愛を打ち明けていった。

それは長年の想いを全てかけた告白だ。

それに答えるには中途半端な言葉では納得できないだろう・・

あの小さなクリスティーヌが、俺を・・

いつも俺の後を追いかけ慕ってくれた、妹のような女の子

アンドレは決意した。

たとえクリスティーヌを傷つけようとも、

伝えなくては、いけないんだ

「クリスティーヌ・・俺は、もっと早く君の気持ちに気づくべきだった」

「そしたら、君に伝えられたのに」

「俺の運命の人は君ではないってことを」


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うさぎ
Posted byうさぎ

Comments 6

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2017/02/16 (Thu) 19:12

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2017/02/16 (Thu) 21:58

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2017/02/17 (Fri) 11:07

うさぎ

Re: アンドレ、頑張って!

TM様クリスティーヌが二人が愛し合ってるのを知りながらアンドレに迫ってると思っていたんですね。

けれど、今回のクリスティーヌの言葉でアンドレが貴族の称号目当てでオスカル様に求婚して、父上に反対されてもオスカル様が戻らず、アンドレが流されて結婚しようとしていると勘違いしているのを知り、鬱陶しさが減りましたか?

良かった良かった。

確かに愛し合ってると知りながら横恋慕してくるなら最悪な女ですもんね。(それもありではあるのですが)

TM様のクリスティーヌとオスカル様の比較を見ていると本当に条件だけ見ると完全に負けですね~(あらためて並べると完璧に負けてるじゃないと感じました)

だから、クリスティーヌがグイグイくるのも無理はないんですよ、自分のほうがアンドレを幸せにできるとの考えですから。

しかしクリスティーヌはアンドレの恋心をわかっていません、どれだけの想いかを。

今日は、アンドレの本心をクリスティーヌはどう受け止めるのか!

アンドレ全力で説得します!

いつもありがとうございます!

2017/02/17 (Fri) 16:25

うさぎ

Re: No title

AN様クリスティーヌの告白と懇願は、ひたすら迷惑、に笑ってしまいました。

しかし、クリスティーヌの必死の告白に少し胸を動かされたようで、同情もしたのですね。

こんな風に必死に言われても、見ている人からみると、鬱陶しいだけかな?て思ったのですが、そうでもないんですね。

必死に長年の恋を告白する様はお二人でなくとも感じるものがあるんだな~。

今回アンドレ辛い気持ちで本心をぶつけます。

説得力あればいいのですが。

2017/02/17 (Fri) 16:32

うさぎ

Re: 気持ちは分かるけれど…

MI様クリスティーヌ、長年の想いを打ち明けました。

そのために村に戻ってきたのですから。

そうか、父侯爵に頼んで命令すれば、ですか、でもアンドレの心はてこでも動かないだろうな、クリスティーヌが本当の悪女ならアンドレの心が手に入らなくても奪うのでしょうね。

今回の場合、はっきりといわないとけじめがつきません。

真に男らしい男はどちらにもいい顔なんてしないのです。

アンドレ真に男らしいでしょうか。

2017/02/17 (Fri) 16:39