FC2ブログ
うさぎ

夢見るロザリー⑳

オスカル様はしばらくドイツでアンドレの付き添いの看護をして過ごしました。

その後無事、アンドレとともにフランスの我が家に帰ってきたのです。

そして、今日は親しい友人を呼んでアンドレの退院と帰還を祝うパーティーが開かれる日です。

もちろん、私とベルナールもパーティーに招かれ、お家を訪れました。

インターホンを押すとすぐにオスカル様とアンドレが迎えてくれました。

「よく来てくれたね、ロザリー、ベルナールも」

「ご招待ありがとうございます、そしてオスカル様、アンドレお帰りなさい」

「呼んでくれてありがとう、アンドレお前が戻ってきてうれしいよ!」

私とベルナールの呼びかけにアンドレは喜んで答えてくれました。

「ありがとう、ロザリー、そしてベルナール」

アンドレが近くに来て、「ロザリー、あの時はありがとう、君には悪いことをした」と言ってくれました。

「いいえ、貴方が戻ってきてくれてうれしいわ、オスカル様も幸せそうで、良かった」


あの後二人がどんな話をしたのかは知りません。

だけどきっとオスカル様の愛情がアンドレに伝わったのでしょう、二人とも幸せそうです。


パーティールームでは二人の親しい友人達がきていて、お料理を食べたり飲み物を飲んだり、会話を楽しんだりして、すっかり賑やかな宴となっていました。

そしてバックには音楽が流れていて、パーティールームの中央では何組かのカップルが楽しそうに踊っています。

「ベルナール遅いぞ!」

呼びかけてきたのは以前お会いしたアンソニーさんです、ベルナールとアンドレと同じ大学に通ってるそうです。

「ロザリーも、久しぶりね」ポーラさんも声をかけてくれました。

「ポーラさんお久しぶりです」

「あれ、ベルナール、何でロザリーと一緒なんだ?」

「ロザリーのところに迎えにいってそのままご両親に挨拶してたら遅くなったんだよ」

ベルナールは照れながら説明しました。

「鈍いなアンソニー、ロザリーとベルナールは付き合ってるんだよ」

オスカル様の発表にお友達は驚き私達の周りに集まって来ました。

「お前がロザリーみたいな可愛い子を射止めるとはな」

アンソニーさんが口笛を吹いてはやし立てます

「ベルナールは女性の扱いがわかってないけど、いいやつだから、きっと大事にしてくれるよ」

「おめでとう、良かったわね」

ジャコブさんもロジーヌさんも祝福してくれました。

「ありがとうございます皆さん」

思わぬ祝福をうけてしまい恥ずかしかったのですが、こういうのってうれしいですね。


「では自由に楽しんでいってくれ」

オスカル様はそういうとアンドレを伴ってソファーがあるほうに行ってしまいました。

そうか、アンドレの眼が見えないのだから、座って話をするしかないんだ。


「ロザリー、踊らないか?」

ベルナールが私を踊りに誘いました。

「ええ、踊りましょう」

私とベルナールはダンスホールの中央へと歩いていき、そして彼と寄り添い踊りだしました。

踊りだして気づいたのですが、以前踊ったアンドレほどではないものの、ベルナールのリードは私には踊りやすく感じられました。

ベルナールがダンスを上手いだなんて私には驚きです。

「ベルナール、貴方ダンス上手いのね」

私の言葉にベルナールは喜びました。

「本当か、特訓の成果があったんだな!」

「特訓?」

「実は母さんにダンスを教えてくれって頼んだんだ」

「俺は今まで女の子と付き合ったことが無いから、あまりダンスが得意じゃなくって」

「だから、このままじゃロザリーに恥をかかせると思って母さんに特訓してもらってた」

ベルナールは私のためにダンスをおば様に習ってくれたんだ・・・

「母さん、あれでも若い頃はダンスの名手だったんだぜ」

「おば様が!」

あのおしとやかに見えるおば様がダンスの名手とは意外です。

「ロザリー、君が俺との交際を了承してくれてうれしいよ」

ベルナールが改まっていうので私はまた驚かされてしまいました。

「わかってるんだ、君のような素敵な子に俺みたいな気のきかない男は不釣合いだって」

「でも、俺は君のためなら何でも出来る気がする、ロザリーの理想の彼氏になるよう努力するから・・」

「ずっといつまでも俺の側にいてほしい」

ベルナールの真剣な眼差し、私だけを見つめる愛情のこもった眼。

それは私に新しい恋の予感をもたらしてくれる。

私がうなずいた次の瞬間、丁度曲が終わりチークダンスの曲が始まったのです


曲のタイトルは「愛のファンタジー」

ベルナールが私の腰に手を回して抱きしめるようにしてきたので、私も恥ずかしいけれどベルナールの肩に両手を置いて寄り添い踊る。

ベルナールの肩越しにオスカル様とアンドレの二人の姿見える。

仲良さそうな二人を見るとかすかに切ない気持ちになるのは、まだ完全にあの方を忘れてはいない証拠。

でも、あの方をこんな眼で見つめるのは多分これで最後

ベルナール、きっと今度私は貴方に恋をする

だからもう少しだけ初恋の終わりに浸らせてほしい


音楽が鳴り響き薄暗いパーティールームの中、私は二人を見つめてた。

オスカル様はアンドレとソファーで、話をしている。

眼の見えない彼を気遣うように常に彼に触れ、自分がいるのを確かめさせるオスカル様。

アンドレの眼はもう完全に見えていないけど、それでもオスカル様がいる場所に眼を向けて笑顔で答えてる。

そして彼がそっとオスカル様の頬に手を添えてそこにいるのを確かめ口付けを交わしたのが見えたのです。

アンドレの口付けはまさに愛情を込めた愛する人へのもの・・・

オスカル様は突然の口付けに恥ずかしがって一瞬顔を背けましたが。

それも一瞬のことで、思い切って彼の胸元に顔をうずめていきました。

アンドレがオスカル様の腰に手を回して抱きしめ、寄り添う二人、まさに幸せな風景

ああ、私はこれが見たかったんだ

あの人の女性として最高に幸せな姿を

その姿を見て私は思わず涙ぐんでしまいました。

「どうしたんだ、ロザリー?」

ベルナールに気づかれ、私は急いで涙を拭いて

「いいえ、あの二人が、オスカル様が幸せそうでよかった、て思って」

「ロザリーにとってオスカルは本当に憧れなんだな」

「ええ、そうよ、あの人は私の夢の王子様」

「王子様?お姫様じゃなくて?」


私は驚いてベルナールの顔を見ました

「どうかした?」

「いいえ、そうねベルナール貴方の言うとおりだわ」

そうだったんだ。


あの人は、私の目の前に突然現れ

私に手を差し伸べて幸せにしてくれた

そして最後まで私の心を救い希望を与えてくれた夢の王子様

でも・・・

貴方の本当の姿は、王子様ではなかったのですね。

貴方の真の姿は、騎士の姿をした姫君だった。

その勇気と不思議な力で愛する人を暗闇から光ある世界に救い出そうとする

貴方は誰よりも勇気あるお姫様・・


これで完全に、あきらめられます

さ・よ・な・ら・・私の夢の王子様・・

スポンサーサイト



うさぎ
Posted byうさぎ

Comments 6

There are no comments yet.

-

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2017/07/12 (Wed) 17:56

-

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2017/07/12 (Wed) 21:09

-

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2017/07/12 (Wed) 22:48

うさぎ

Re: No title

AN様、アンドレの口付けにすぐ恥ずかしがるのがオスカル様の純情なところ。

AN様、原作の最高のシーンを連想しちゃいましたか・・

ロザリー、お二人のラブシーンを見て、ようやくオスカル様は女性なのだと見れました。

魔法がとける瞬間のようですね。

「仲良さそう」本当ですね、ありがとうございます。

今日は寂しい最終回です。

2017/07/13 (Thu) 16:24

うさぎ

Re: No title

N様、いつも褒めてくれてありがとうございます、お陰でテンション下がらずにやってこれました。

言葉使い、言葉選びはドラマチックになるよう努力しました。

普段の生活では、こんな言葉使わないから、ひたすら恥ずかしいです。(でも見ながら泣いてます)

だから褒められると、報われた、て思えて最高にうれしいです♪

今回ベルナール、ロザリーのカップル頑張りました。

ベルナールは癒しでロザリーなどはお二人の大事な場面に立ち会うので大変だったかと。・・

今回で最終回なので、最後はやはりお二人です。

2017/07/13 (Thu) 16:33

うさぎ

Re: ロザリー、オスカル様から卒業!

TM様、こんにちは。

そうそう、パーティーなら全員が集まれるからいいんですよ!

ベルナール、みんなに女心がわからないって言われてますね(笑)

彼は朴訥で女心がわからず、口下手でマザコンだけどロザリーのために一生懸命です。

アンドレみたいにかっこよくしても、印象残らないと思うんです。

ヒーローは二人も要りませんからね、それなら三枚目で一生懸命さが伝わるほうが好感もてますよね。

マザコンは女性に嫌われる条件でもありますが、彼の場合、似合ってるみたいだし

ベルナールのお姫様発言、彼ならではの意見です。

オスカルは男っぽいけど女だろうって考えるからロザリーの王子様に、何で?て考えるんですね彼は。

こんな素直すぎる彼だからロザリーも癒されるってとこです。

TM様、何むちゃぶりしてるんですか(汗)

知ってるでしょ、今日で最終回なのは。

最初は短い話で終わりそうと思ってましたが、20回を超えましたね。(最近長い話が多いです)

いろいろ妄想していただいてるみたいで、楽しみにしてくれているのはうれしいのですが、脳みそのしわが少ないので考える量が知れてるんです。

今日は寂しい最終回です(涙)

いつもいつもコメントいただけてありがとうございます、とても励みになっていました。

ありがとうございますTM様。



2017/07/13 (Thu) 16:49