「夢見るロザリー」無事終わりました
これは「夢であえたら」のロザリー目線のお話です。
オスカル様とロザリーとの出会いから、ロザリーがオスカル様を夢の王子様ではなくお姫様だと認識するまでを描いています。
憧れの学園に入ったものの、いじめられてしまったロザリーを助けてくれたのは、まるで夢の王子様のように素敵な人。
出会うたびに素敵なときめきをくれて、憂鬱だった学園生活をバラ色にしてくれた人。
でも、恋した人は女性だったのです。
しかもロザリーの恋にははじめからかなわない相手がいる、義理の兄のアンドレとオスカル様は想いあっている。
二人と過ごしていくうちに気がついていき、いつか二人が結ばれれば恋が終わるとあきらめていくのです。
だけど、オスカル様とアンドレの恋は雲行きが怪しくなっていき、アンドレが変わったわけが失明するからだとロザリーは偶然知り、二人のためを思えばこそ言わない決意をします。
その間、偶然であったベルナールから好意を受けて、彼によって慰められ、心惹かれていきますが。
アンドレはその後ドイツへ、オスカル様は彼の本心を知らず、一人耐える日々。
けれど、交際を承知し、初恋に別れを告げるためにベルナールを紹介したことから、オスカル様の心が再び動きます。
今回の「夢見るロザリー」はロザリーが主役なため、お二人が出ない場面も結構あって退屈に思える場面もあったかと思います。
けれど、ロザリー視点だからこそ、アンドレの嘆きもオスカル様の決意もはっきりと描けるのに気づき書く決意をしました。
そしてオスカル・アンドレのカップルとロザリー・ベルナールのもう一組のカップルを描けることも。
ただ、この二人に萌えを期待するのは無理と考え、ベルナールは朴訥な母親思い(マザコンともいう)な青年の設定で。
大食いだし、学校の門のところでひたすら待つし、オスカル様は手を引いてくれるスマートさなのにベルナールはおんぶだし、初めてのデートは山登り。
ロマンチックのかけらも無い彼です。
ロザリーの理想の夢の王子様とはだいぶんかけ離れているけど、それでも一生懸命な彼の優しさが伝わってくる。
オスカル・アンドレの完璧にカッコいいカップルと違い、ちょっと面白くていいカップルを目指しました。
この物語はオスカル様に初恋をして、オスカル・アンドレによって真実の愛を知り、恋が終わり、ベルナールと出会い、新たな恋に向かうロザリーの成長物語です。
たまにはこういう物語も良いのではないでしょうか。


いつもありがとうございます。
うさぎ