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うさぎ

夜のフェアリー113

アンドレは踊りながら、サンドラの向こうにいるオスカルに眼をやる。

何とか話しかけてはみたが、オスカルの態度がぎこちなく思う、あんな別れをしたせいか・・、

しかし・想像はしていたが、やはりピッタリとジョゼフ殿下の側にいる

俺とオスカルは愛し合う仲だというのに一緒にいることさえ叶わない

こんなに近くにいながら、俺には手が届かない

アンドレはサンドラと踊り終え、ひとまず自分達の席に戻った

デュボア氏はコンスタン氏と話をしていて戻ってきたアンドレに紹介した。

「アンドレ、こちらはコンスタン氏だ」

「あ・はじめましてコンスタン様、アンドレ・グランディエです」

「やあ、アンドレ、君のことは知ってるよ、オーランド一の秀才なんだって」

「いえ、そんな恐れ入ります」

「よければ娘と踊ってくれないか?」

コンスタン氏は隣に座っていた娘のイヴォンヌと踊ってくれるようアンドレに頼んできた。

コンスタン氏はデュボア氏と親しそうだ、ここはお受けするべきか。

「・・サンドラ・少しいいかな?」

「ええ、かまわなくてよ」

サンドラの了解を得るとアンドレはコンスタン氏の令嬢を誘った。

「では、踊っていただけますか?」

「ええ、喜んで」

イヴォンヌは立ち上がり、アンドレの手を取った。


アンドレは今度はイヴォンヌ嬢と踊っている・・・

オスカルが見つめる先をジョゼフも気がついた。

「先ほどはイヴリンにも誘われ、今度はまた違う令嬢とは、アンドレはなかなかもてるのですね」

ジョゼフはアンドレが見た目よりも恋多き若者なのかと驚いていた。

「殿下、彼はオーランドの秀才で、将来有望な若者です、それに人柄も良いので好感をもたれるのです」

オスカルとしてはアンドレをモーリスらのような多情な男に思われたくない、しかし出来るだけ冷静に答えたつもりだ。

「そうですか、彼はそんな優秀な学生だったのですね」

「殿下、もうダンスを踊られないのですか?」

ジョゼフはイヴリンと一曲ダンスを踊っただけだ、せっかくのダンスパーティーなのに、とオスカルが話を振った。

「女性達は、皆ジョゼフ殿下が誘ってくれないかと期待してますよ」

オスカルのいうとおり、令嬢達は美しいジョゼフを遠くから眺めている

「僕はこういうのは苦手でね、オスカルと話してるほうが気が休まります」

「それでは、お互いこのまま壁の花で、話でもしていましょうか」

「ええ、お願いします」

そういって二人で笑った。


「あの、ジョゼフ殿下飲み物などどうでしょう?」

ジョシュアが気を利かせて殿下にシャンパンを運んできた。

「ありがとう、ジョシュアいただきます」

「オスカルさんもどうぞ」

「ありがとう」

ジョシュアは二人に飲み物を渡し、それをきっかけに話しかけた。

「ジョゼフ殿下、ロアンヌ村はいかがですか?」

「大変良いところなので気に入っています」

「自然豊かで食べ物は美味しいし、それにこんなにバラが咲いている美しい土地だ」


「確かにそれはいえてますが、実はロアンヌ村にはそれ以上の面白いスポットがあるんですよ」

「え、それは?」


飲み物を片手にオスカルはジョゼフが言ったことばをもう一度かみ締めていた。

アンドレは、なかなかもてるのですね・・・か・・

そうだな、アンドレお前なら、きっと多くの女性を虜に出来る

優しい面立ちに少し陰のある横顔、そして何より側にいるだけで包み込むような暖かさを持っている


お前なら・・・、もっと楽に幸せになれるんだ・・僕以外の女性なら

見つめるのはアンドレが踊る姿。


花祭りの夜に僕は彼と踊った

あれはひと時の夜の幻だったのだろうか

それとも夢の世界の出来事


アンドレお前の暖かさが恋しい


「面白そうだ、僕も是非行ってみたい!」

「ねえ、オスカル」

ジョゼフがオスカルに話しかけてもオスカルは気がつかないでいた。

「オスカル?」

改めて呼ばれて気が着いた。

「あ・はい、何でしょうか?」

「聞いていなかったのですか?ジョシュアの話を?」

「すみません、考え事をしていました、ジョシュアの話とは?」

「ジョシュアが言うにはロアンヌ村は廃墟になった館がいくつも残されているので探索するにはもってこいの場所なのだそうですよ」

「デュボア農園近くの森に廃墟になった貴族の館があったでしょう」

「ええ、バラ農園に行く前に森の出口辺りの荒れた館ですよね」

「ジョシュアは、あそこの廃墟は特にお勧めだというのです」


そこからは再びジョシュアが説明をした・


「以前あそこは僕の仲間と、基地にしていた建物ですが、ある日偶然に隠し部屋を見つけました」

「元々あの館は持ち主だった貴族の嗜好で隠し部屋があると村の噂で聞いてはいたのですが、まさか本当とは思いもせず驚きましたよ」

「でも隠し部屋は複数あるとの噂ですから、まだほかにもあるはずです・・」

「僕は今回の帰省で見つけるつもりでいるのですよ」

ジョシュアの説明の後ジョゼフが眼を輝かせねだるように言った。

「それに僕も連れて行ってくれるというのです」

「オスカル、面白そうだと思いませんか?」


「廃墟を・探検するんですか?」

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うさぎ
Posted byうさぎ

Comments 2

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2019/01/22 (Tue) 22:07
うさぎ

うさぎ

Re: タイトルなし

AN様こんにちは。

ジョシュアぼっちゃん、この軽い性格が災いを呼ぶこともありますが、たまに役に立つこともある。

今回はジョゼフ殿下を廃墟探索に誘いその気にさせてしまい、これはどっちに転がるのでしょう?

突然お休みだなんて、申し訳ないのですが、本当にお話が書き終わりまで追いつきそうでハラハラしてました。(汗)

AN様には毎日励ましていただいてありがたく思っていました。

来週辺り再開しますので、またお会いしましょう♪

2019/01/23 (Wed) 16:12