夢であえたら③
オスカルはそのままなかなか寝付かれないままいたが、朝方になってようやく眠れた。
するとまたあの夢を見た。
夢の中の黒髪の従卒は隊長の私を深く愛してくれている。
しかし、突然私の父親が結婚せよ、と命じてきた。
私と同じ貴族の男と。
黒髪の彼はひどく苦しんでいる様子だった。
その様子を見るたびに私の胸もかき乱されるように辛く痛んだ。
夕べのことで気持ちが落ち込んでいるのに夢のせいでさらに気持ちが落ち込んでしまった。
それでも学校へいかなくては、と起きだした。
「おはようオスカル」母が朝食の用意をしてくれている。
その横にはアンドレが座っている、父は朝早く出かけていく会社経営者で忙しい身分なのだ。
「おはよう」とアンドレも声をかける。
「おはよう」とオスカルはアンドレのほうを見ないで返答した。
「オスカル、週末は暇か?」突然アンドレが切り出した。
「え?まあ暇だけど」
「それなら俺と付き合ってほしい」
「いい・・けど」
「じゃあ、週末楽しみにしてる」
何だ?急に。
けど、久しぶりのアンドレと出かけられる、それだけでもうれしくなるから私も単純だ。
でも、やはり気になる夕べのキスのこと、あれは彼女?
週末の朝、アンドレがオスカルを誘ったところは昔二人がよく遊んだ森。
「懐かしいな、なぜここに来たんだアンドレ?」
「俺も懐かしくなったんだよ、お前とふたりで来たくなった」
日差しが気持ちよくて、久しぶりに二人きり、やはりアンドレと一緒にすごすのは気持ちがやすらぐ。
「なあ、オスカルお前付き合ってる男はいるか?」
「何だ、突然にそんなやついるものか!」突然何をとオスカルは自然と腹が立った。
「お前こそ、最近いろんな女と付き合ってるらしいな、大学へ入学してからお前変わったぞ!」
「そうかもな、しかし、いろんな女と付き合うのは悪いことじゃない、お前だって男を見る目を養うためにはいろんな男と付き合っておいたほうがいいぞ」
「やめてくれよ!アンドレがそんなこというなんて」
「真剣に言ってるんだ、実は俺の友達のアランがお前と付き合いたがってる」
「何で?何でそんなこというんだ、アンドレからそんな話聞きたくなかった!」オスカルはアンドレから聞かされる数々のショックな言動に傷ついてしまった。
「もう兄妹でばかりつるむ年ではないだろう」
兄妹!やはりアンドレは私たちの間を兄妹と思っていたのか。・・・
「帰る!」
せっかくアンドレと楽しくすごせると思ったが、思わぬ話ばかりされてオスカルは再び落ち込んでしまった。
家に向かって歩いていくオスカルの後姿を見ながらアンドレは独り言のように言った。
「アデュー・・・オスカル」
するとまたあの夢を見た。
夢の中の黒髪の従卒は隊長の私を深く愛してくれている。
しかし、突然私の父親が結婚せよ、と命じてきた。
私と同じ貴族の男と。
黒髪の彼はひどく苦しんでいる様子だった。
その様子を見るたびに私の胸もかき乱されるように辛く痛んだ。
夕べのことで気持ちが落ち込んでいるのに夢のせいでさらに気持ちが落ち込んでしまった。
それでも学校へいかなくては、と起きだした。
「おはようオスカル」母が朝食の用意をしてくれている。
その横にはアンドレが座っている、父は朝早く出かけていく会社経営者で忙しい身分なのだ。
「おはよう」とアンドレも声をかける。
「おはよう」とオスカルはアンドレのほうを見ないで返答した。
「オスカル、週末は暇か?」突然アンドレが切り出した。
「え?まあ暇だけど」
「それなら俺と付き合ってほしい」
「いい・・けど」
「じゃあ、週末楽しみにしてる」
何だ?急に。
けど、久しぶりのアンドレと出かけられる、それだけでもうれしくなるから私も単純だ。
でも、やはり気になる夕べのキスのこと、あれは彼女?
週末の朝、アンドレがオスカルを誘ったところは昔二人がよく遊んだ森。
「懐かしいな、なぜここに来たんだアンドレ?」
「俺も懐かしくなったんだよ、お前とふたりで来たくなった」
日差しが気持ちよくて、久しぶりに二人きり、やはりアンドレと一緒にすごすのは気持ちがやすらぐ。
「なあ、オスカルお前付き合ってる男はいるか?」
「何だ、突然にそんなやついるものか!」突然何をとオスカルは自然と腹が立った。
「お前こそ、最近いろんな女と付き合ってるらしいな、大学へ入学してからお前変わったぞ!」
「そうかもな、しかし、いろんな女と付き合うのは悪いことじゃない、お前だって男を見る目を養うためにはいろんな男と付き合っておいたほうがいいぞ」
「やめてくれよ!アンドレがそんなこというなんて」
「真剣に言ってるんだ、実は俺の友達のアランがお前と付き合いたがってる」
「何で?何でそんなこというんだ、アンドレからそんな話聞きたくなかった!」オスカルはアンドレから聞かされる数々のショックな言動に傷ついてしまった。
「もう兄妹でばかりつるむ年ではないだろう」
兄妹!やはりアンドレは私たちの間を兄妹と思っていたのか。・・・
「帰る!」
せっかくアンドレと楽しくすごせると思ったが、思わぬ話ばかりされてオスカルは再び落ち込んでしまった。
家に向かって歩いていくオスカルの後姿を見ながらアンドレは独り言のように言った。
「アデュー・・・オスカル」
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