FC2ブログ
うさぎ

夜のフェアリー7章の52

翌日アンドレは仕事を休んだ。
殴られた傷を癒すため二、三日休むことにした

オスカルは昼間アンドレの怪我の包帯を変えたり、スープを食べさせたりかいがいしく看病するが、夕方には、店の仕事が待っている。
そろそろ時間だ、しかしアンドレを残していくのは後ろ髪が引かれる思いだ。

アンドレは行きにくそうにしているオスカルに気が付いた。
「どうした?」
「うん、お前を残していくのが気になってな、僕も店を休もうかな?」

オスカルが店を休むなどいうのは初めてだ。
しかし彼女の今までの努力を無駄にしてはいけないとアンドレは励ました

「俺は一人で大丈夫だ、お前は心配せず行ってこい!」
「う・ん、そうか?」

アンドレにせかされ仕方なくオスカルは店に出ることにした。

「オスカル、アンドレの怪我はどう?」
マルゴはオスカルの姿を見るなりアンドレの様子を聞いてきた。

「ええ、見た目よりもひどいけがではなかったんです」
「でも、痛みはまだ取れなくて、仕事を休むことにしました」
「それがいいわ、無理しちゃだめよ」
「それにしても怖いわねえ、いきなり暴漢に襲われるなんて」
「え、ええ、全くです」

マルゴは暴漢に襲われた話を信じてくれているようだ

「さあ、今日も頑張りましょう」
「はい、ではお店を開けてきます!」
オスカルはわざと元気よく返事した。

その後オスカルはいつものようにウェイターの仕事をこなした。
夕食の客が落ち着いた時、 マルゴが近づいてきた

「オスカル、今日はもう上がりなさい」
「早く戻ってアンドレの様子を見ていてあげるといいわ」

マルゴはオスカルを気づかい、早く帰るよう勧めてくれた
オスカルとしてもアンドレが気になるから早く上がれるのはありがたい

「ありがとうございます、ではお言葉に甘えさせていただきます」

急いで終わり支度をして、アナベルやナンシーにお先に失礼するよとあいさつをして店から部屋に戻っていった。
階段を上り部屋の前につく

早く戻れたから、アンドレ驚くかな?
扉を開くと同時に「ただいま!」と声を上げた。
だが返事はない

眠っているのだろうか?
アンドレが眠っているのか確かめようとベッドまで急いだ。
だがベッドにも、彼の姿がない!
一体、どこに行ってしまったんだ!
しかもあんな体で!

彼を探そうにも何処を探せばいいか思案していると階段を上る音に気が付いた

もしかして?
扉が開くとアンドレの姿が見えた。
彼は買い物に行っていたのか紙袋を持参している。
アンドレもオスカルの姿に驚いた顔をする。

「オスカル!お前こんな時間にどうした?」

オスカルは逆に驚かれ心外だが不承不承答えた
「ぼ・僕は マルゴさんがお前を見てやるように言ってくれて、それで早めに帰ってきたんだ」
「お前こそ、そんな身体でいったいどこへ行ってたんだ!」
「人に心配かけておきながらお前は!」

オスカルが怒鳴るように言うがアンドレは気にせず笑顔を見せる
「そうか、 マルゴさんが・・・心配かけて悪かった、怪我の痛みはだいぶましになったよ、お前が看病してくれたからな」

「お前が早く帰ってきてちょうどよかった」

包みを開けて何か取り出した

「オスカル、これを受け取ってくれ」
アンドレは手に持っているものを差し出した。

それは白いホワイトクリスマスのバラのブーケだった。
オスカルはいきなり花束を差し出され、訳が分からない

わからぬまま受け取るとアンドレが
「このバラを買いに行ってたんだ」

僕にこのバラを買うためにお前は出て行ってたのか?
でも一体どうして?

「結婚式には花束がいるからな」
「ちょうど『ホワイトクリスマス』があってよかったよ、やはりお前にはよく似合う」

結婚式?
「誰のだ?」
オスカルにはまだ意味が分からない
アンドレはオスカルに向かって迷いなく告げる
「当然俺とお前の結婚式だよ」

え!

「オスカル結婚しよう!!」
スポンサーサイト



うさぎ
Posted byうさぎ

Comments 2

There are no comments yet.

-

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2020/04/14 (Tue) 18:54
うさぎ

うさぎ

Re: 素敵な白薔薇のブーケ

S様こんにちは。
外出禁止令のお暮しは鬱屈しそうな毎日でしょうね、心中お察しいたします。
そのような暮らしの中私のお話を楽しみにしてくれていると聞いて本当にうれしく思います♪
ブログで物語を描くとは人様が見るのを覚悟しますから、見る方がどんな気持ちになるかドキドキものです。
けなされれば激しく落ち込みますし、良い、と褒められれば天国にでも行ったかのように幸せな気持ちになります。
ましてや、S様は大変なお暮しの中の楽しみにして下さって、すごくすごく感激いたしました。
ですからお礼を言いたいのはこちらのほうです、ありがとうございます。

現在日本は外出は自粛するように国から注意されるところまでに収まっています。
おかげさまで、仕事と買い物は以前と、そう変わらない程度にできています、ありがたいことに。
そのほかは、家でパソコンをいじくっておとなしくしていますのでご安心を(笑)
ご心配していただいてありがとうございます。
S様も無事乗り切れますように、お互いコロナに負けぬよう頑張りましょう!

2020/04/15 (Wed) 17:16